August 02, 2019
英語アニメ◆氷菓
ミステリーで、人を殺したり怖がらせたりする手段を一切使わずにミステリーとして成立させている所がいい。
ファンタジーが入らず、登場人物に圧倒的な力も与えずに、ただ淡々と現実に起こりうる要素で解決する謎解き、その着眼点と頭脳、分析力にはしびれる。
最初は女子の作画がキラキラしすぎて、抵抗があり引いたが(笑)、1話観て一転「これは興味深い」今では「どうみてもハマってるだろ」という感じ。
主人公は「やらなくていいことならやらない。やらなければいけないことなら手短に」省エネ主義を信条とする高1男子。←ここに惹かれた(笑)。高校を舞台に日常の謎を解いていく青春学園ミステリ。
話の終わりに毎回出る”The Niece of Time ”「時の姪」氷菓のサブタイトル、由来はジョセフィン・テイの推理小説『時の娘』(The Daughter of Time)から来ている。 歴史上の謎を解いていく話で、つまり薔薇戦争の最後を飾るRichard III(イングランド王リチャード3世)のことである。オープニングの印象的な「薔薇」の漢字も、さりげなくかけてきているのであろう。隅々まで心憎い仕掛け。こういうの大好物(笑)他にもあったら"I have to know!"
各話別に
◆『氷菓』…これは唯一、本当に最後の最後まで結論を読めなかった話で驚いた。ぞわぞわっときた。ミステリー的な意味合いでは一番優れていると感じた。
◆『愚者のエンドロール』…他全てが★5つの中でしいて言えば、これだけ★4かな。
◆『クドリャフカの順番』…犯人は少し読めたが、終わりまでその動機が分からないミステリーだった。そこを解いていく感じ。
◆『遠まわりする雛』…犯人はすぐに分かるが、その動機はなかなか見えてこない。なぜそんなことするのか。答えが知りたくて、どんどん引き込まれていった。実は、最後の話は数時間ぶっ続けで観てしまった。
最後に、ちょうど氷菓を観ている時に、これを作られた監督の訃報をニュースで知った。こんなに素晴らしいアニメーションを世に出してくれた方が・・・・・まだ信じられずショックだった。これからも何回も何回も観たいと思います。ありがとうございました。
2019年7月31日
『氷菓』アニメーションを初めて視聴 感想をここに
ご冥福をお祈りいたします
2019年7月31日
『氷菓』アニメーションを初めて視聴 感想をここに
ご冥福をお祈りいたします